水曜日、日比谷。

仕事を早々に片付けて滑り込んだはシャンテシネ、お目当ては「最強のふたり」。

こじんまりとした館内で、暖かいコーヒーを一口。
レディースデーのせいか、ふっと鼻につく、香水や、化粧品や、シャンプーの甘い香り。
上映時刻が近付いてくると、カツカツと慌てたテンポのヒールの音が増える。

やっぱりいいなぁ、映画館。
そんなことを思っていると、幕があがり、スクリーンに二人の男性が映し出された。

一人は、黒人。もう一人は、どうやら、全身麻痺の男のようだ。

粗野で礼儀を知らないドリス。
大富豪だが体に不自由を抱え、周囲に苛立ちを隠せないフィリップ。

最初はそんな二人。
そんな二人が、少しずつお互いに影響を与え始める。

この映画、最初からメディアでかなり評判が良かったので、天の邪鬼な私としては、
泣ける映画ナンバーワン、とか言わないでおくれよ・・・と思っていた。
(泣けりゃいいというもんでもないというのが、私の持論。)

が、予想に反して、上映中は笑い声が絶えず。
ラストに少し涙あり、観終わった後に感じたのは、爽やかさ。

この爽やかさの源は、何だろう。
ドリスのチャーミングなところ?障害というハンディキャップを扱った映画だから?

違う、違う。きっと理由は、もっとシンプル。

信頼だ。二人の間に、信頼を感じられるからなんだ。

あなたが笑うと、私は嬉しい。
あなたが楽しそうにしていると、私も、楽しい。

ドリスのオープンマインドが、フィリップに伝染して。
だってほら、最初は渋い顔していた助手のイヴォンヌも、いつの間にか笑ってる。
生意気なフィリップの娘だって、いつしか心を開いてる。

フィリップと接して、ドリスも今までとは違う世界を知る。知識や教養を。
最初は駐車禁止している人に脅すようにしか注意できなかったのに、
いつの間にか他人への丁寧な接し方を学んでる。

本音で付き合えること。そういう関係を築けること。
それは、どんなに素晴らしいことだろう。

シニカルな視点を捨て、人との距離を恐れず、歩み寄る。笑いかける。
そんな少しの勇気が、やがて大きな影響をお互いに与え合う。

それは体に障害があってもなくても、黒人でも白人でも、お金があってもなくても、
本人が望み、行動に移しさえすれば、手に入る関係なのではないか。

エンディングロールを見ながら、ぼんやりそう思った。
映画の後味は、二人の心の反響があるからこそ、明るいものになったのだろう。
ラストに少しだけ出てくる、モデルになったお二人も、いい顔、してました。

JUGEMテーマ:映画

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Comment
>>どんだけ器が立派でも澱んだ介護施設とかね

ううむ、介護施設、親族でまだお世話になっている方がいないため、実情を知らない私ですが、綺麗事ではすまない世界であろうなあと想像はしています。

色々な人たちの色々な想いが交錯する中、ドリスのような存在がもしいたら、目の前の景色が少し違うものに見えてくるのかもしれませんね。
そうそう
「泣けりゃいいてもんじゃない」です。

泣けたけど
それは生物反応みたいなもんで
うっすいあっさい映画だったなあってのは
沢山ですものねえ。

ミナミさん
ご覧になったんですねえ〜〜
うふふふふ。

>信頼だ。二人の間に、信頼を感じられるからなんだ。

あなたが笑うと、私は嬉しい。
あなたが楽しそうにしていると、私も、楽しい。

ほんとに
その通り。
その通りだと思います。

どんだけ器が立派でも
澱んだ介護施設とかね
わたくしは
思っていたりしました。

あー
もう一度観たくなってしまうなあ。








   
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「わ〜観れたの〜ね?ね?あぁそうだよそうだねと腑に落ちた感あ
  • LIFE ‘O’ THE PARTY
  • 2012/11/03 5:14 PM

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