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初秋の読書
今年の東京は、お盆を過ぎてから一気に涼しくなりました。
秋の気配がこんなに早く訪れるのは、ここ10年でも珍しいのではないかしら?

秋は好きな季節。少し肌寒くて。
くっついている愛犬の暖かい体温が伝わってきて、心地よい。

夫がお風呂に入っている時間や、眠る前の少しの時間を使って、
久しぶりに本に没頭しています。
昔みたいに一日一冊、というペースは今では難しくなったけれど、
一週間で二冊ぐらいは読めるようになりました。
軽くて使いやすいブックライトが欲しい今日この頃。何かいいのないかなー。

ここ最近で面白かった本。

・一の糸(有吉佐和子)

文楽の三味線弾きに惹かれた女性の、関東大震災、戦争を経ての波乱万丈な一代記。
これは男性よりも女性に読んでほしい本。
昔に比べれば、現代の女性はなんと恵まれていることだろう。
時代が変わったといえばそれまでだが、現代よりも昔のほうが、
女の覚悟、というものを強く問われているような気がする。
主人公の茜の生き様も美しいが、その母世喜の気丈な姿、娘を想う気持ちに涙が出た。

・フランシス子へ(吉本隆明)

よしもとばななさんの父、吉本隆明氏が亡くなったのが2012年。
この本は吉本氏が亡くなる三か月前のインタビューのまとめ。
フランシス子とは飼っていた愛猫の名前。
序〜中盤は猫の話が中心で私としては若干中だるみしたのですが、
後半に出てくるこの一言に目を覚まさせられた。

ただ、このごろよく思うのは、何か中間にあることを省いているんじゃないか。

何か大事なものかそうじゃないか、それもよくわからんのだけれど、本当は中間に何かあるのに、
原因と結果をすぐに結びつけるっていう今の考え方は自分も含めて本当じゃないなって思います。

何かを抜かして原因と結果をすぐに結びつけて、それで解決だって思おうとしてるけど、それはちがうんじゃないかって。


この一言を得ることができただけでも、この本を読んだ価値があったと思います。

・荒野(桜庭一樹)

荒野ってのは、女の子の名前。
その女の子が12歳、14歳、16歳に至るまで一冊ずつまとめてある三部作なんだけど、
思春期の不安定な感じ、性に対する恐れ、恋に臆病な気持ち・・・
世界観が、まあ、可愛いのね。
青春小説っていいよねえ。なにかを想い出してキュンとする気持ち。
感受性が柔らかく敏感だった思春期に引き戻される小説でした。
我ながら歳取ったなあと思ったわ。

 
JUGEMテーマ:読書
評価:
有吉 佐和子
新潮社
¥ 853
(2007-11-28)

評価:
吉本 隆明
講談社
¥ 1,296
(2013-03-09)

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